四国EPOでは、環境省による環境CSR調査の結果を元に、衣料の3Rを「CSRに基づく地域環境パートナーシップ促進モデル事業」と位置づけ、CSRに取り組む企業と地域のNPO・行政とのマッチングをコーディネートし、循環型社会の推進につながる具体的な協働事業の立ち上げを提案・サポートすることになりました。
今年度は新居浜市をモデル地域とし、家庭からの衣料廃棄物を回収するしくみと3Rを確立するために、多様な主体による協議会立ち上げのサポートを行います。
7月14日、新居浜市まちづくり協働オフィス(http://niihama-kyodo.jp/)にて最初の集まりがありました。
新居浜市の現状と照らし合わせた上で、どのように衣類の回収や意識啓発を行っていくのかについて、それぞれの意見を述べ合いました。
今後も月1回の会合のほか、メーリングリストを活用しての協議を継続することになりました。
また、今回の集まりに「新居浜衣料リサイクル研究会」という名前が付きました。
7月14日の集まりから、離れていても気軽に意見交換や情報共有ができるよう、メーリングリストの立ち上げが提案されました。
四国EPOがその立ち上げ・運営を行うことになりました。
四国EPOでは、「衣類の3R」の基礎データとして四国の自治体の現状を把握するための調査を始めました。四国には95の市町村があり、全ての自治体にアンケートを郵送とメールにて送付、協力を依頼しました。
8月19日、2回目の集まりがありました。
メーリングリストを開始して約1か月が経過しましたが、環境に興味のある方が参加しているため、衣料の3Rだけでなく、環境情報全般の情報交換の場となっていることが指摘されました。そのためメーリングリストの在り方について再度検討が行われました。
また、衣料の3R促進のためには、「自治体回収」による資源化が一番いいのではないか、という意見が出ました。それについて話合われた結果、自治体回収は「市民の理解・協力」が一番大切、まずは衣類の3Rについて広く市民に知ってもらうために活動しよう、ということが提案されました。
四国EPOで実施した、「衣類の3R」の調査が終わりました。87の自治体から回答が得られました。合わせて一部の自治体には電話でも聞き取り調査をさせていただきました。ご協力いただいた自治体の皆さま、どうもありがとうございました!
アンケートの結果、回答のあった87自治体のうち、集団回収を含め資源として回収しているのは42自治体(48%)であることが判明しました。
【詳 細】
「衣料の3R」に関するアンケート調査結果[PDF:40KB]
※以下、調査結果の一部を抜粋して掲載しています
■ 自治体の「衣類」回収について
ア. 可燃ごみとして回収している 45(52%)
イ. 資源ごみとして回収している 41(47%)
ウ. 自治体回収をしていない 1( 1%)
(参考)
ウ.は地区ごとの集団回収によって衣類が回収されている。
■ 資源回収した「衣類」のゆくえ(複数回答)
ア. リサイクルしている 42
イ. リユース(再使用)している 27
ウ. 業者委託のため回収後は不明 8
(参考)
リサイクル:ウエス、建築資材、自動車防音材、工業用燃料、婦人会等でマイバックを作ったり手芸教室の材料にする、等
リユース :災害救援物資、国内外への輸出、福祉施設へ譲り渡している、等
■ 資源化できる回収のしくみができた場合、取り組みたいか
ア. 資源化に取り組みたい 9(40%)
イ. わからない 9(41%)
ウ. お金がかかるならやらない 3(14%)
エ. しくみが面倒ならやらない 1( 5%)
9月17日、3回目の集まりがありました。
前回提案された、「衣類の3Rについて、広く市民に知ってもらう」ために何をするのがいいのかが話し合われました。
その結果、以下の活動を行うことになりました。
・11月29日を「いいふくの日」として、以降、毎月29日に「衣類の試験回収」を実施し、「衣類は資源である」ということを市民にお知らせする。(新居浜衣料リサイクル研究会 主催)
・地球温暖化防止月間に合わせて「衣類のゆくえを知るバス研修」を実施し、集められた衣類の3Rの現状を知る勉強会を開く。(四国EPO 主催)
四国の自治体における「衣料の3R」調査について、集計結果を各自治体へ還元するとともに報道発表を行い、広く周知を行いました。
新居浜衣料リサイクル研究会のメンバーでもある、有限会社田代商店(http://www.tashiroshouten.co.jp/)の協力を得て、同社の経営するリサイクルショップ「とらおファクトリー(新居浜店)」を回収の場所とし、試験回収が行われました。
(主催:新居浜衣料リサイクル研究会)
結果、112名から合計2,031kgの衣類が持ち込まれました。
家庭からの衣類が「可燃ごみ」として燃やされると、合成繊維の場合、衣類の約2倍の重さの二酸化炭素を発生させます。(温室効果ガス排出量算定・報告マニュアルVer.2.3/平成20年5月 環境省・経済産業省より)持ち込まれた衣類にもいろんな素材がありましたが、単純に2倍すると、4,062kgのCO2の削減につながりました。
その時の様子は地元のCATV、ハート・ネットワークのホームページでも紹介されました。