今回開催したセミナーでは、NPO法人シーズ・市民活動を支える制度をつくる会の北澤哲弥氏をお招きし、政策提言とは何か、問題解決においてなぜ市民からの政策提言が必要なのか、政策提言を進めるうえでのポイントや実際の活動事例、などについて紹介して頂きました。
ワークショップでは、まずファシリテーターのNPO法人アーキペラゴの森田桂治氏から、団体での取り組みから政策につながった事例の紹介があり、日頃から感じていることを政策へと繋げて行くきっかけとなったことが紹介されました。その後、4つのテーマ(公共交通、3R、食育、コミュニティの再生)ごとに日頃から感じているつぶやきを書き出し、政策提言へのイメージを膨らませて共感した点などについて意見交換を行いました。
参加者アンケートでは、政策提言する際の悩みや難しさについて、「同じような課題を持っている人が集う『場』やはき出す『場』がないと課題も見えてこない」「土壌の醸成、機会づくりが必要」などが挙げられました。
「想いをカタチに!〜アイデアが社会をつくる〜」
と題して、目指すべきまちの姿を考えワークショップを行いました。
目指すべきまちの姿を考えたときに、課題になること問題点は何か、課題解決に向けて解決策を整理していくためには、どのような方法があるのか。
今回のセミナーでは、まず、NPO法人徳島共生塾一歩会の新開善二氏から、「“四国癒しの道”実か推進ネットワーク事業」について事例紹介をしていただきました。
参加者アンケートでは、政策提言する際の悩みや難しさについて、「政策を組みたてる手法を更に学習したい」「問題解決に向けて解決策を整理していくこと」などが挙げられていました。
政策提言していくのは難しいと感じられますが、想いを具体的にイメージすることができ、客観的な意見とアドバイスを得る機会とすることができました。
「こうだったらいいな」というつぶやきは、まちづくりの最初の一歩かもしれません。
つぶやきを放置せず、実施案に整理して育てていくためには、どのようなステップが必要なのでしょうか。
今回のセミナーでは、まず、NPO高知市民会議の畠中洋行氏から、「地域資源再生のまち」をコンセプトにまちづくりを進めている赤岡町の取組みについて、事例紹介をしていただきました。
ワークショップにより住民のつぶやきを計画案に盛り込みながら、絵金蔵の建設や銭湯の保全などの整備が進められていった過程を、実際に同町のまちづくりの支援を担った畠中さんの視点を通して、リアルに追うことができました。
続いて、個人や団体が感じているつぶやきを、政策提言にしていくためのワークシートが紹介されました。
これは今回のセミナーの協力団体が事前に検討を重ねて制作してくださったもので、A4見開き2枚で、1つぶやき 2現状分析 3問題点と課題 4実践方法と内容 5タイトル 6SWOT分析 から構成されています。
→ワークシート(word)のダウンロードはこちら
※個人や団体が感じているつぶやきを、政策提言へとブラッシュアップするためのワークシートです。ぜひ、ダウンロードしてご活用ください。
そして、このシートに個人/団体が日頃から感じているつぶやきを記入し、政策提言へのイメージを膨らませてく作業を行いました。
次に、出来上がったシートを全員で共有。「子どもたちが、楽しみながら、まちづくりに関わるようにしたいなぁ」「エコキャンドルのある生活を普及したい」「私たちの10年後、相互介護システムをつくらんといかんろう」などのつぶやきがシートの記入によって整理され、発表されました。
これらに対し、4人のアドバイザーから「その事業によって、どのような効果があるのかをしっかりと伝えるように」とのアドバイスなど、実際の政策提言につなげていくために留意すべきポイントや、共感した点などについてコメントが出されました。
参加者アンケートでは、政策提言する際の悩みや難しさについて、「他人を引き付ける魅力をいかに引き出していくか。
それを実動に結びつけるノウハウ」「具体的な効果の測り方や伝え方が課題」などが挙げられていました。
ハードルが高いと感じてしまう政策提言ですが、工程を具体的にイメージすることができ、アイディアを文字にし、それに対する客観的な意見とアドバイスを得る機会とすることができました。
勉強から実践へ。
今回は「アイデアを政策提言につなげるワークショップ」として、具体的に個々のアイデアを政策に変えていく練習をしました。
企業、行政、NPO、中間支援組織、学生など、様々な参加者がアイデアを持ち寄りました。
・空き家再生のしくみづくりを!
・官公庁のHPをもっとわかりやすく!
・地域課題コーディネーターの人材育成を!
・有機農業を拡げて、農地保存(環境保全)ができる道を開こう!
などのアイデアが紹介されました。
提言にするまでには時間も労力も知識も必要ですが、社会のしくみを変えていく手段の一つとして、政策提言能力が強化されるようなサポートをしていきたいと思います。
NPO下請化にNO!
講師の世古一穂先生の著書、「参加と協働のデザイン」、ぜひご一読ください。
※詳細はこちらです。
学芸出版社ホームページ>新刊・近刊のご案内>参加と協働のデザイン
『〜参加と協働のデザイン〜新しい公共の創出に向けて中間支援団体の社会的役割と「協働コーディネーター」の必要性』
と題して、政策提言の勉強会を開催しました。
前回の基礎講座をふまえ、「第8回NGO/NPO・企業環境政策提言」に応募した四国の事例紹介を行い、具体的な事例から学ぶ機会となりました。
参加者からは、
・第3セクターを強くするために、NPOと地域コミュニティーとのいい出会いの場を作りたい。
・問題解決の方向は“公益”にかえることだと気づいた。
・市民セクター、第3セクター共に対等の立場での契約、合意、役割分担は興味深いと思った。
などの感想を頂きました。