「こうだったらいいな」というつぶやきは、まちづくりの最初の一歩かもしれません。
つぶやきを放置せず、実施案に整理して育てていくためには、どのようなステップが必要なのでしょうか。
今回のセミナーでは、まず、NPO高知市民会議の畠中洋行氏から、「地域資源再生のまち」をコンセプトにまちづくりを進めている赤岡町の取組みについて、事例紹介をしていただきました。
ワークショップにより住民のつぶやきを計画案に盛り込みながら、絵金蔵の建設や銭湯の保全などの整備が進められていった過程を、実際に同町のまちづくりの支援を担った畠中さんの視点を通して、リアルに追うことができました。
続いて、個人や団体が感じているつぶやきを、政策提言にしていくためのワークシートが紹介されました。
これは今回のセミナーの協力団体が事前に検討を重ねて制作してくださったもので、A4見開き2枚で、1つぶやき 2現状分析 3問題点と課題 4実践方法と内容 5タイトル 6SWOT分析 から構成されています。
→ワークシート(word)のダウンロードはこちら
※個人や団体が感じているつぶやきを、政策提言へとブラッシュアップするためのワークシートです。ぜひ、ダウンロードしてご活用ください。
そして、このシートに個人/団体が日頃から感じているつぶやきを記入し、政策提言へのイメージを膨らませてく作業を行いました。
次に、出来上がったシートを全員で共有。「子どもたちが、楽しみながら、まちづくりに関わるようにしたいなぁ」「エコキャンドルのある生活を普及したい」「私たちの10年後、相互介護システムをつくらんといかんろう」などのつぶやきがシートの記入によって整理され、発表されました。
これらに対し、4人のアドバイザーから「その事業によって、どのような効果があるのかをしっかりと伝えるように」とのアドバイスなど、実際の政策提言につなげていくために留意すべきポイントや、共感した点などについてコメントが出されました。
参加者アンケートでは、政策提言する際の悩みや難しさについて、「他人を引き付ける魅力をいかに引き出していくか。
それを実動に結びつけるノウハウ」「具体的な効果の測り方や伝え方が課題」などが挙げられていました。
ハードルが高いと感じてしまう政策提言ですが、工程を具体的にイメージすることができ、アイディアを文字にし、それに対する客観的な意見とアドバイスを得る機会とすることができました。