ESDミーティング高知2010「地域づくり&人材づくり〜とさっ子タウンの学びから考える〜」を開催しました。
まず最初に、「とさっ子タウン」についての紹介がNPO法人NPO高知市民会議事務局長の畠中洋行氏より行われました。とさっ子タウンは、子どもたちに現実の「まちの運営」や「社会のしくみ」に関心を持ってもらうことをねらいとし、専用の通貨(トス)を用いて、納税、多様な仕事、市長選挙などといった現実の社会がうまく再現されていました。子どもたちが仕事をする上では、各専門の企業や行政関係者などのサポートが行われたそうです。
事業の運営は、実行委員90名によって行われ、そのうちの3分の1が大学生と、若い人たちの参加が多数あったということでした。また、事業打合せのための、大学生による高知市市民活動サポートセンターの活用や、とさっ子タウン以外の活動への参加、事業参加による気づきや育ち、といった効果があったと報告がありました。その他、準備には1年半をかけ、「ただの職業体験イベントではない」といったコンセプトを共有し、しっかりとした組織づくりを行っていったということもご紹介頂きました。
ワークショップでは4つのグループに分かれ、とさっ子タウンの感想、自分の活動の参考になったこと、とさっ子タウンについてもっと知りたいこと、についてグループごとに話し合い、その後全体で共有しました。また、もっと知りたいことについては、最後にとさっ子タウン関係者から説明が行われました。
講師である丹下晴美氏の講評では、ESDとは何か、ESDととさっ子タウンの関係性、海外での先進事例等についてご説明頂きました。また、とさっ子タウンのような取り組みは、「街はそこにいる人たちがつくるもの」ということを肌で感じられる空間であり、持続可能な社会をつくるための問題点や矛盾点の見える化となるといったことをお話頂きました。
アンケートより(抜粋)
・身近な子供達にとさっ子タウンを紹介したい。
・とさっ子タウンのアイデアは、いろいろな活動に活かせると思います。
・裏話などが聞けて、とても楽しかった。いろいろな話が聞けて、試してみたいとも思いました。
・世界での持続可能な社会への取り組みに関して知ることができて良かった。子どもと大人がつながって、パートナーシップを組んでいくことで、主体的に社会をつくれるのは素晴らしいと思う。
・ESDの視点を再確認するいい機会となった。
・持続可能な地域づくりに対する具体的なイメージが沸いた。
・経験と人脈と技術を持った人が多く参加してくれることが大切という事がわかった。
・直結したものは“今”はないですが、この先の“ヒントの引出し”になるように感じました。大変勉強になりました。
・大変ヒントになりました。町おこしのやり方、子どもからの町おこしの視点に入れていきたいと思います。
・今後のPTA、地域活動の中で子供たちとの関わり方について、子供にアイデアを出させてそれを活かす方法を学ばせていただきました。
・整理しきれてないぐらいですが、30年前にはこんなことをいってる人はいなかったことを考えると、人間はやはり変わっていくのだと思い、未来に向けて変えていきたいですね。